一人医師医療法人について解説してください。

Q.医療法人化は節税面における効果があると聞きました。そこで私も経営する歯科の診療所の医療法人化を検討しました。しかし改めて考えるとこの診療所に医師は私しかいません。とても「法人」と呼ぶにふさわしい経営はできそうにありません。やはり医療法人化を諦めるしかないのでしょうか。

<解答>
医療法人は大きな経営規模を持つ医療法人ではありませんから、諦めないでください。

正しい対応
 「医療法人」を大きな経営規模を持つ医療法人であると勘違いする人がいますが、ほとんどの医療法人は1人ないし2人の医師が経営する、いわゆる「1人医師医療法人」と呼ばれる医療法人です。よって、医師が1人しかいないクリニックであっても医療法人化がクリニックに恩恵をもたらすならば、積極的に法人化を進めていきましょう。

[税法等の解説]
一人医師医療法人
 医療法改正前の医療法人は病院か、常勤の医師が3人以上の診療所を開設している法人のみに認められていました。
 昭和60年の改正後は、「一人医師医療法人」の設立も認められるようになりました。「一人医師医療法人」とは、常勤の医師数が3人未満で診療所を開設する医療法人のことです。なお、設立、運営、権利ならびに義務について、一人医師医療法人は他の医療法人との差異はありません。

一人医師医療法人の特徴
 常時3人未満の医師ないし歯科医師が勤務する医療法人を指します。

税理士からのPOINT!
・診療所の社会的信用を高めたい
・子供に事業承継を考えている
以上の場合に、交際費として損金に算入できる金額に限りがあるなどのデメリットはあるものの、一人医師医療法人化は有効となりえますので、検討してみましょう。また、検討の際は税理士に相談することをおすすめします。一人医師医療法人化したほうが良いかどうかは経営状況によっても左右されますので、個人診療所のままでいる場合と一人医師医療法人にした場合とで税額面を中心に比較してもらうと良いでしょう。